大河内の家|農機具置き場を母の部屋に
改修前
離れの南側にある日当たりの良い農機具置き場を、母の部屋へと改修します。
元は竹小舞土塗り壁で、柱と土壁の境には小さな隙間もありますし断熱効果も少ないので、高齢者の居室として利用するからには壁の内側に断熱材を入れ直したいところです。が、部屋が狭くなることもありますし、できるだけ古いままを使いたいという意向が強く、壁と天井はそのまま利用することとなりました。
改修後
南面には広縁をとっています。その開口部は普通二枚引き違いを使いますが、一間巾の一枚引き込み戸としました。一間巾が広く開くことができ、開け放てば広縁と一体利用できます。
広い開口部の確保は、広く空間を利用するだけでなく広縁越しの光をできるだけ和室にまで採り込むための工夫です。また縁側を一体に利用してもらうことで、二方向に窓を確保でき通風も確保できます。
壁の浅黄色の漆喰塗りの部分は、セルフビルドによってスサ入りの白い石灰クリームで塗る予定です。
その母の部屋には玄関も拵えてみました。玄関ドアは新たに木製引き戸を作り直し、部屋への入り口は、上下に柔らかな桜色のパネルを嵌めた渋い引き戸です。
玄関の壁の浅黄色の部分も、今後のセルフビルドによって赤茶色の土壁になる予定です。