大河内の家|にじり口のある対面式キッチン
改修前
もともとは裏に続く土間を、販売業者が廊下としてリフォームしたようです。この隣に新たに設けられたキッチンは、6畳弱のダイニングキッチンで壁付のキッチンが据えられていました。
狭いうえ歪で使いにくいため、離れとトイレへと続く真っ暗で小さなこの廊下のような空間を取り込み対面キッチンに再リフォームを施すことにしました。
改修後
天井の形に元の廊下の面影が残っています。
床は桧の節有り材、壁は土壁、天井は杉の羽目板と自然素材を用いての改修です。
キッチンキャビネットは前回のリフォームで取り付けられていたシステムキッチンを移設しました。さらに、オーブンをご希望されていましたので一部ユニットを入れ替えてガスオーブンを取り付けました。サイズや配管等で制約があるものの、システムキッチンはリフォームでシステムの変更や追加ができる可能性があります。また、同じユニットが販売されている場合は仕上げ材も整えることができますが、マイナーチェンジまでの期間が短くなかなか同じ仕上げ材を用いるのも難しいことが多いようです。
正面の建具はキッチンの高さと比べてみても低く小さな扉です。まるで、茶室のにじり口のようです。実は玄関に面していますので、勝手口替りに使います。
玄関側から見ると、下の写真のとおりです。
玄関は昔ながらの土間です。もともと玄関は建具で隔てた土間が奥まで続いていたと思われます。その奥の土間が前回のリフォームで廊下のように板を貼られたのでしょう。今回その奥の土間の上にキッチンを持ってきた格好です。
土間に設けられた扉はもともと背が低いうえに、リフォームで床が上がった分だけより建具の背が低くなりました。人が出入りすると慣れないと頭をぶつけて結構痛い目にあいます。が、買い物から帰ってきた時には直接キッチンに荷物を入れられるのはメリットとして大きいので、この小さな建具を設けることにしました。