新宮の家|蔵を連想させる和の住宅
伝統的な農家型の民家が多い田園風景の中で、離れを建て替えました。この風景によく馴染む和の住まいにしながらも、在り来たりの民家調や古さを感じさせる建物は避けてほしいとの要望でした。
和型のいぶし瓦の屋根に左官塗り壁という純和風な素材を利用します。漆喰塗とそとん壁のツートンの壁にスッキリとした切妻屋根が載った外観は、蔵のようにも見えます。田舎の風景との違和感をなくし、馴染みを良くしています。
純和風の素材や形ながらも、正面南側には軒まで切り取ったように開けられたサッシや連続する円形サッシを取りつけ、田舎にはない新しい雰囲気を醸し出しています。
玄関廻り(エントランス)
若夫婦の家族が暮らすためのお住まいです。離れですので母屋に玄関がありますが、若夫婦ご家族専用の玄関を用意しました。
建具には連続する円を用いています。玄関にあけられた明り取り窓も連続する円ですし、外壁に開けた窓も連続する円です。もちろん、住宅内部の木製建具のデザインも同じように連続する円を採用しています。
左官塗り壁の外壁には櫛引きで細かなラインが引かれています。小さな丸い窓が連続している部分を、たの広い部分と同じように仕上げるのはかなり難しかったと思われますが、綺麗に仕上げてくれています。
建物全景
蔵を連想させる新しい離れは元の母屋ともとても相性が良く、田舎の風景にもよく溶け込んでいると思います。