本市は、1市4町合併から10年を迎えました。今後の本市においては、本格的な人口減少社会の到来と急激な少子化、そして、約4人に1人が65歳以上の高齢者という超高齢化社会に突入していきます。
この社会情勢に即応していくため、経済産業の分野や社会保障制度においては、将来を見据えた方策の転換や再構築が求められます。そして、人口減少・少子高齢化に伴い、大幅な税収増が期待できない社会状況や『三位一体改革』による地方交付税等の減少、高齢化に伴う社会保障費の増加により地方財政環境にも厳しい影響を与えるのは必至です。
一方、本市財政においては48年連続黒字経営とはいえ、これからの大規模施設や都市基盤の整備、特にインフラの老朽化対策などに財源が必要です。市民の命を守る新病院や子供たちの健全育成における全員給食の実施に伴う給食センターの建設、姫路の顔であります文化コンベンション施設の建設、消費者への安全・安心な生鮮食品を安定供給する中央卸売市場の移転、播磨臨海地域道路の早期実現等、市民にはどれもなくてはならない重要な施設ですが、この財源をどこから支出することができるのか、また、財政はどうなるのか等、慎重な市政運営の対応が求められるところです。
また、昨今の異常気象や大規模な地震等による甚大な災害の減災対策も同時に進めていかなければなりません。先行した減災対策を行い、安全・安心のまちづくりも必要であります。
本市の48年間の連続黒字経営について評価しつつ、今後の景気の動向や国・県の施策に影響される地方財政であることを踏まえて、わが創政会では、このような事態に即応した生活者の視点に立って、安全・安心に暮らすことのできるまちづくりを基本に新たな問題に的確に対処できる要望書を提出致します。
石見市長には、「大切な命」を守ることを基本に、「やっておいて良かった」と言える「安全・安心のまちづくり」を原点に、平成29年度の予算編成に是非とも反映して頂きたくお願い申し上げます。