最終回まで放送されたTV シリーズ

1、地上波で最終回まで放送された3大傑作シリーズ

カテゴリー アメリカでの
放送年
アメリカでの
製作本数
初放送局 日本語版クレジット
Hill Street Blues
ヒルストリートブルース
スティーブン・ボチコー製作、テレビ初のアンサンブルドラマシリーズでエミー賞を記録的な数受賞し、プライムタイムのTVシリーズを変えた歴史に残る名作。暗くて汚い、犯罪多発地区にあるヒル分署を舞台に、大勢のしっかりと作られた個性的なキャラクターたちが織り成す、毎週の連続性を生かしたストーリー展開で、内容も実際のアメリカ社会で起こっている現実味のあるエピソードばかり、人種差別に麻薬、銃の問題と色々と考えさせられたものであった。まったく華やかさがないが、キャラクターの背景などもからめ、色々関連性をもって展開するストーリーは、10話以上見てやっとリズムがつかめるほどで、何度見ても奥深い大人向きの作品。脚本、製作に関わった(今から思えば)錚々たるスタッフと、アンサンブルシリーズの形式から言っても、「LA LAW」「NYPDブルー」「Homicide」「ER」から現在人気の「The West Wing」「CSI」まで、その後のアンサンブルシリーズの基礎になっている作品なので、関連させた解説がされるべき、いや「ヒルストリート」を理解せずに後続の他のシリーズの解説は不可能なほど。が、90年代の「ヒルストリート」と呼ばれる「NYPDブルー」を放送している専門局のスーパーchでさえ、バンツとシポヴィッツの関連性も語られないとは・・・(とほほほ←失礼)。
尚、日本語版の声優諸氏の熱演は素晴らしく、真剣さもユーモアもしっかり面白味が伝わってきただけでなく、「キャグニー〜」「LA LAW」と同じく、声優諸氏の真剣な演技にただならぬ迫力を感じ、調べるとエミー賞作品だとわかったというすごさだった。日本語版といえばそれが当たり前のように見ていたけど、「The West Wing」などを見て、評価の高い作品でもよ〜くわかった方々でないとこういう傑作日本語版にならないことが判明したので、この作品に日本語版クレジットがなく正確な声優配役や翻訳などにあたられた関係者のお名前すらわからないことには、心の底から義憤を感じるほど。推測ですが、よほどの事情通の方々が関わられたのでこんな名作がこれほどの日本語版になり、しかも最終回まで放送されたのだろうし、このシリーズが関西の深夜に定着したからこそ、「キャグニー〜」「LA LAW」が続けて放送されたのだと思います。日本におけるアメリカTVシリーズ放送史上、その功績はもっと高く評価されて当然のことではないでしょうか。「ザ・ソプラノズ」「The West Wing」「CSI」など、今後のアンサンブルシリーズの日本語版製作の参考にされるべき、いや、この作品の関係者が日本語版製作の中心になってしかるべきでしょう(事情がわからないので余計なお世話かもしれないですが・・)。どの作品にも日本語版スタッフのクレジットが義務付けられる規定を設けていただきたい、日本語版も歴史にも残る名作です。
ドラマ 81〜87 146 関西テレビ ほんの一部だけ
Cagney & Lacey
キャグニー&レイシー
テリー・ルイーズ・フィッシャー、バーニー・ローゼンバーグ製作。性格も生活環境もまったく違う自立した女性ふたりを中心に描いた刑事ものドラマ。脇役陣も揃い、派手さはないが、じつに味わい深く忘れられないエピソードばかり、それもそのはず、エミー賞の常連で毎年この2人が主演女優賞のライバルだったというすごい作品である。珍しくラストクレジットがあったのでスタッフに女性が多いことを確認、女性による女性のための地に足のついたドラマだと納得した。キャグニーがアルコール依存症になる過程、また克服する過程もしっかり描かれていたし、セクハラ問題なども取り上げ、セカンドオピニオンが登場したレイシーが乳がんにかかるエピソードなど、ドラマの枠を超えて現在でも話題にされるべき内容ばかりである。ほぼ全エピソードが放送されたと思ったが、なぜかよみうりテレビでは、最後の前後編が放送されなかった。また、ロレッタ・スウィットがキャグニー役のパイロット版はシリーズ終了の数年後、別にテレビ東京系の洋画劇場で放映された。解説の女性はシリーズのことを知らなかったのに、吹き替えはしっかりと同じコンビであった・・。それとシリーズ最初の頃はキャグニー役が数人交代したが、日本ではシャロン・グレス版しか放送されていないと思う。レイシー役のタイン・デイリーによると、「派手な最終回が流行っていたのに、そうでなかったので物足りなかった」ということで、数年後、リユニオンTVMが作られたのだった(更年期のC&Lだって)。彼女のコメントはCNNのショウビズトゥデイとかあちこちで聞いたのだが、人間けじめが必要だと考えるのは洋の東西を問わないことだとわかったのであった。
尚、日本語版、レイシー役弥永和子、キャグニー役吉田理保子両女史のご熱演は感動的なまでに素晴らしく、脇役の声優陣も最高だった(思い出してもじーんときます)。日本語版としても歴史に残る名作なので、やはり日本語版クレジットでスタッフ全員に敬意を表すべきだし、スターch→スーパーchで字幕で放送されたリユニオンTVMも、ぜひ同じ方々の日本語吹き替え版でお願いしたいものです。
ドラマ 82〜88 125
TVMPilot(81)
+Reunion5(94〜96)
よみうりテレビ 一部だけ
LA LAW
スティーブン・ボチコーとテリー・ルイーズ・フィッシャー共同製作のLAの小さな弁護士事務所が舞台のアンサンブルドラマシリーズ。エミー賞作品賞連続受賞など、数々の賞を受賞した作品で、デビッドE・ケリーも脚本家→製作者と深く関わり、天才脚本家としての能力を如何なく発揮している(彼は脚本家としてボチコーに見出されたので、法律顧問は別の人です)。日本では「訴訟社会アメリカ」と一言でいわれるが、その実態が毎回目の前で展開する。それに「エリート」なんて一言では済ませられない事務所経営の大変さも入れた弁護士稼業の実態を描いたのは、アメリカのテレビでも初めてのことだそう。ということで、俳優がスーツを着てとアタッシュケースを持っている正義の味方という「ペリー・メイスン」的シリーズではなく、ストーリーも実際にあった事件や社会問題の実情、法律上の論争までを踏まえて取り上げてあるという、本物のロウスクール法学大学院教授も注目したエピソードの数々をみれば、製作者たちの知的さに脱帽してしまうこと請け合いである。
この日本語版は最高のキャストで、色々な立場に立たされる登場人物たちの人間性がとても身近に感じられたほど、真剣な法廷論争からユーモアたっぷりの会話まで、じつに的確に表現されていたのだった。一人何役もこなされたことを考えると、制限のあるなかでよくこれだけの日本語版が作られ、しかも100回記念番組も含めて最後まで放送されたことは特筆すべきこと、日本語版にもエミー賞のような評価があればといたたまれない気持ちになるほどです。今後もアンサンブルシリーズの日本語版製作が増えるはずなのでぜひお手本とされるべきだし、「ヒルストリート」「キャグニー〜」「LA LAW」日本語版の関係者が日本におけるTVシリーズ放送の中心になっていただかないと困るので、視聴者にも認識出来るように最初の頃の日本語版クレジット、正確な声優キャストも付け加えて放送するべきだと思います。また、02年製作の「LA LAW the movie」は03年10月、WOWOWで字幕で放送されたが、ぜひ同じ声優キャストの吹き替え版で放送していただきたいです(僭越ですが、「富山敬氏に捧ぐ」というお言葉は不可欠ですよね)。
蛇足ですが、このような秀作が専門局で他のシリーズとごっちゃにされているだけでも不思議なのに、FOXでは見当違いの後半のお笑いシーンの寄せ集めのCMだったし、スーパーchでは本質からかけ離れた誤解を招く間違いだらけの解説されるなど、果たして価値がわかって放送しているのだろうか、視聴者に内容の良さを伝える気持ちがあるのだろうか、と疑問で一杯です。この作品のどこがどう秀作なのか、見るべき作品だと誰にでもわかるように説明できるかで、単にアメリカTVシリーズを専門に放送しているだけでなくファンの信用を勝ち取ることができるのではないかと、当たり前のことを問いかけざるを得ません(返事はありませんが・・・←失礼)。なぜファンが心配してこんなこと言わなくちゃいけないかと思うのですが、作品の見極めと適切な解説は基本中の基本で、必要不可欠なことだと思います。
ドラマ 86〜94 172+Special1
TVM(02)
毎日放送 最初はなく途中から一部だけ
ムービーテレビジョン



2、地上波で最終回まで放送されたシリーズ
Riptide
リップタイド
スティーブンJ・キャネル製作、ベトナム帰還兵2人と時代を先取りしたコンピューター天才がユニークな3人組の1話完結勧善懲悪の私立探偵もの。アクションコメディーは吹き替え配役も魅力的なのにキャストがわからなかったので、他のシリーズなどで同じお声をさがして、玄田哲章、神谷和夫、三ツ矢雄二、お三方と判明したのはだいぶ経ってからだったと思う、どのシリーズにも日本語版クレジットは必要でしょう。
アクションコメディー 84〜86 58 地方ローカル なし
The A−team
Aチーム
スティーブンJ・キャネル製作、ベトナム帰還兵(ただし無実の罪で指名手配中)の4人が、MP(陸軍警察)の追っ手から逃げつつ、自分たちの特技を生かして悪者退治する勧善懲悪の1話完結もの、ユーモアたっぷりで漫画的であった。だが、ベトナム戦争関係のエピソードは少々重く考えされられた、いつも陽気なマードックが「大佐、ベトナムってなんだったんだろう?」「さあ、俺にもわからんよ」という会話が忘れられないくらいだ。しかし、日本ではあるテレビ情報誌に載ったスーパーchの広告だったか、このシリーズが「ベトナム戦争を笑い飛ばす〜」とあったのには驚愕した。作品によらず、外国文化の一端と考えると得ることが多いのに、そこまで軽く見下さないでいただきたいものである(宣伝になるとは思えないし、シリーズを見ていないのが明白な致命的な間違いですよね・・←失礼)。尚、大人気だったとはいうものの、テレビとはいえ監視がきついアメリカでは、暴力シーンの多さが常に槍玉に上がっていた作品でもある。また朝日放送でみたとき、最後のシーンがカットしてあるような気がしたが、その後スーパーchではそのシーンが復活していた、ほんの数分、それも最後の締めの部分が放送できない理由が知りたい。また、洋画劇場でハルク・ホーガンがゲストの2話分を編集し映画のように仕立てて放送したこともあったが、やはり無理があったと思う。
言うまでもないですが、吹き替え陣オールスターキャストは最高でした。このシリーズ、近々映画化されるとキャネルがF&Fで話してたっけ。
アクションコメディー 83〜87 98 朝日放送 なし?
Hardcastle & McCormick
ハード&マック
スティーブンJ・キャネル製作。引退した判事ハードキャッスルが、最後に担当した裁判で見込んだ何度も刑務所に入った小悪党マコーミックを邸宅のゲストハウスに住まわせ、自分の裁判では有罪にできなかった悪人たちを再調査して今度こそ有罪確実な証拠を見付けて刑務所送りにする手伝いをさせるという勧善懲悪の1話完結もの。キャネル作品によくある、型にはまらずお気楽なようで、しかし前科が何かしらの障害になる主人公たちの個性やおもしろい会話が見物で、ちらっと出てきただけだったが、頑固者のハードキャッスル判事には、親子ゲンカの末ベトナム戦争に行き戦死した一人息子がいたという設定になっていた(つまり、擬似親子でもあったのだ、このふたり)。
これは1年目が富田耕生、安原義人コンビ、数年後に続きが中庸助、大塚芳忠コンビで放送された(なぜなんだろ〜?)。
アクションコメディー 83〜86 67 地方ローカル なし?
Star Trek
The next generation
新スタートレック
ジーン・ロッデンベリー製作、60年代に放送されたオリジナルが終了後も根強い人気で70年代後半に映画でシリーズ化され、80年代後半にキャストを一新して登場したTVシリーズ。オリジナルの方は再放送で見たからか、やたらとカーク船長が先頭に立って上陸してしまい、けっこう強引にやっていたような気がするので、もしものときはどうするんだ、それに地球人(アメリカ人)のやり方を押し付けてるのでは?と疑問だったが(60年代がそういう時代だったのかも?)、さすがに次世代、艦長もフランス人、がむしゃらに先頭に立つわけではなくここぞというときにリーダーシップと存在感を発揮され、クルーたちもそれぞれ個性を発揮し、異星人の価値観を尊重するストーリーも多くなったことで、アメリカの変化とロッデンベリーの先見の明を感じたのであった。尚、以前、これもアンサンブルとさる掲示板で絡まれたことがあるが、アンサンブルシリーズの影響でそうではない単純なものもサブストーリーを語り脇役キャラクターもしっかり作るようになったのであって、本格的なものとは区別されるべき(これは私個人の主張ではないし、主観の相違で片付ける問題ではないはず)、「ヒルストリートブルース」「LA LAW」と見較べれば歴然なのだが・・・。それと最初みたとき、オリジナルではスールー(Mr.カトー)がアジア人の代表としてUSSエンタープライズ号に乗っていたのに次世代にはアジア系クルーがいないのでがっかりしたが、ラストクレジットのスタッフに日系人とおぼしき名前を多数発見し嬉しくなった、日本版では省略されることの多いラストクレジットだが、日本語版クレジットと同じく絶対に必要だと思う。シリーズ終了後、映画でシリーズ化したが、WOWOWで放送されたのは字幕と同じ声優キャストの吹き替え版である由、当たり前のことが実現しない日本のTVシリーズ界、ファンにとっては夢のようにうれしいことである。また、このシリーズの登場人物(Q、ライカー、ピカード、ウォーフ、トロイなど)が、DS9、Voyagerにゲスト出演時、やはり同じ声優さんが吹き替えされたというのも、決して当たり前には思わず感謝感激したのだった。
そういえば、このシリーズのパイロット版は最初ではなくシリーズ開始の数年後にスーパーchで放送された。
SF 87〜94 178 関西テレビ? なし
東北新社
Young Riders
ヤングライダース
青春もの西部劇。西部開拓史で有名なワイルド・ビル・ヒコックの若い頃が登場する。ポニーエクスプレスという、実際は18ヶ月しか続かなかった有名な郵便事業に携る若者達を描いていた。歴史ファンなもので時代考証的に男装女性ライダーに違和感を覚えてリタイヤさせていただいたが、海外での放送もご覧になったGarotoさんにお聞きしたところ、別に支障のない個所がNHKでの放送時にカットされていたそうである(この作品のファンには有名な話のようですが・・・)。「アリー・マクビール」「ヤングスーパーマン」「F.B.EYE」「新スタートレック」「ヒューストンナイツ」(おそらく「ザ・ホワイトハウス」「ER」も)など、番組枠に合わせるという理由だけでの編集はもちろん、技術面でもハリウッドの方が上なのに不必要なハイライトシーンを作って付け加えるなどオリジナルの良さが伝わらない編集も問題視されない方がおかしいのではないだろうか。今後は地上波とは違い視聴料を取る専門chの役割として、編集部分を復活したノーカット版の地上波での未放送分を含めた最終回までの完全放送が期待されるのは間違いないと思いますね。
ドラマ 89〜92 68 NHK あり
Full House
フルハウス
双子のオルセン姉妹とジョン・ステイモスが人気だった子供、ファミリー向けのシトコム。あちこちで詳しく取り上げてあるのでいまさら説明の必要はないですが、NHKの取材した撮影現場の様子とインタビューが放送されたとき、説明に登場された主役の大塚芳忠、堀内賢雄、山寺宏一、お三方だったが、堀内氏はタナー一家の関係図の説明が出来ず、大塚、山寺両氏によって「コイツには荷が重い」と退けられたのが印象的だった(失礼)。
コメディー 87〜95 192 NHK教育 あり
Ally McBeal
アリー・マクビール
デビッドE・ケリー製作、1時間ものなのにコメディー部門でエミー賞を受賞した珍しい作品(たしかにケリー作品にしては軽すぎるもの)。「ER」もそうだが、日本ではこの作品に人気が出たらこればっかり、今までのケリー作品や他の秀作シリーズを関連させて取り上げないことに、ものすごく疑問を感じた。他にももっとおもしろいシリーズが?と興味を抱くのがファン心理なので、内容もある彼の他の作品も紹介するチャンスが生かされればファン層拡大につながると考えるのは常識だと思う。個人的な意見で申し訳ないけど、日本題は書くのも勘弁してほしい、日本語版もタレント起用がされ、あの素晴らしい「LA LAW」「ピケットフェンス」の日本語版製作陣の手がけられたものと違うことはすぐわかり、もし彼らの製作ならばどうなったろうとばかりで、まったく馴染めなかった(異論もあるでしょうが、先に「LA LAW」「ピケットフェンス」を見た方々には同じ意見が多いはず、客観的に見た日本語版の完成度から言っても較べ様のない出来だと思います)。尚、NHKで終了後すぐにFOXで字幕と吹き替えの両方で放送するというが、「ノーカット」であるという由、何度も言うようですが、今後は最終回までの放送と共に、本当に必要な編集か否かも問題にすべきだと思いますね。
コメディー 97〜02 112 NHK あり
ムービーテレビジョン
Dr. Quinn, Medicine Woman
ドクター・クィン
西部開拓時代のコロラド州デンバーが舞台のファミリー向けドラマ。申し訳ないけど歴史ファンとしてはちょっと受け入れ難い、どんなに良い方に解釈しようとしてもコスチュームだけあの時代で現代的価値観のストーリーと問題あり過ぎの医学考証、そして声優さんではない女優さんの吹き替えの3ストライクアウトで、早々にリタイヤさせていただいた。しっかりしたマイク先生、吹き替えでは怒鳴ってばかりでとても聞き辛かったのだが(カスター将軍にも怒鳴っていたぞ)、例えば「キャグニー&レイシー」でのメリー・ベスとクリスを筆頭に、「LA LAW」のグレース・ヴァンオーウェン、アン・ケルシー、アビー・パーキンスにロザリンド・シェイズ、もちろんロクシーにグウェンなど、気の強い女性たちを吹き替えされるプロの声優女史たちは、自己主張するからといって声を荒げるだけとはまるで違う表現をされていたと思う(これは男性も同じはず)。タレント吹き替えを分析すると、当たり前に思っていたプロの声優諸氏の有能さに改めて気が付くのが唯一の収穫ですが・・・(失礼)。尚、Garotoさんからの情報によると、このシリーズの編集(再放送ではさらに1分短くなったとか??)も、アメリカ版DVDで確認をとられたそうだ。NHKさん、編集への情熱を他に向けてもっとよい作品をファンに送ることを考えてくださいよね??
ドラマ 93〜98
(99、01)
147
TVM2
NHK あり
Beverly Hills90210
ビバリーヒルズ青春白書
若者向きのソープオペラ。正直に言えば、このシリーズはまったくみていない。というのも、日本での放送前からシャノン・ドアーティーの悪行ゴシップがBSの「インサイドエディション」などでやたらと取り上げられ嫌気がさしていた(「頑固じいさん〜」で、性格悪そうだと見抜いちゃってたし〜)ことと、「LA LAW」こそ解説が必要でファン以外にも紹介すべき作品なのに、情報誌や映画雑誌がこのシリーズばかりを取り上げることに首を傾げていたからである。実際、BSやCNN、CSN1のハリウッド情報番組でシャノンの悪評判ばかり報道していた時期に、日本ではそういう記事がまったく載らなかったなんて、今でも不思議だ。
ソープオペラ 90〜00 296 NHK あり
Houston Knights
ヒューストン・ナイツ
テキサス州ヒューストンが舞台の正反対の性格の刑事ふたりが主役のシリーズ。単純な刑事ものかと思えば地方色豊かで、テキサスについてなど色々勉強させてもらった。字幕版と吹き替え版があり、字幕版でだけパイロット版が放送された(ということは、CSで先行放送があったのかも?)。また、字幕版をみたとき、吹き替え版では一部がカットされたことも発見、なんてことないシーンだったがなぜなのだろうか?個人的には吹き替え版の声優諸氏の方が俳優達より演技がお上手だと思ったが、その後、主役の方々が「フルハウス」でコメディー路線に進まれたのは意外であった・・・。尚、朝日放送でみたときはパイロット版がなかったのだが、Garotoさん情報では東京地方では吹き替え版でもパイロット版が放送されたそうだ(ややこし〜ことをしてるのね)。
アクション 87〜88 31Pilot 地方ローカル? あり
Dinosaurs
恐竜家族
ジム・ヘンソンプロダクション製作のジュラ紀か白亜紀(のはずがない)の恐竜のシンクレア一家の生活(ではない)を現代アメリカ風に描いたコメディー。アメリカでは、劇中のテレビがCNNならぬDNNで当時のアンカーマン、バーナード・ショーにそっくりな恐竜がニュースを読んでいたり、赤ちゃん恐竜のベイビーが紫の目で可愛いなどと話題になった(吹っ飛ばされても元気良く、もう1回!という子だった・・)が、日本ではやはり吹き替え版の声優諸氏の名演技が印象的で、これでなかなか家族の絆や環境破壊に対するメッセージなども読み取れる、芯のしっかりしたファミリー向けの内容だった。が、日本ではあるテレビ情報誌に「おバカ番組」と宣伝にもならない一文が出ていて、内容を把握せずアメリカの評判も伝えずにによくそんなことが書けるもんだと憤慨していたところ、数週後、同じ雑誌で主演の声優さんたちのインタビューを含む、意外にも30代の大人に密かに人気の番組と特集されていたのが忘れられない(訂正とお詫びの記事がなかった?のは許しがたいことだが・・)。ママ役の小宮和枝氏の「私、こんな人と結婚したい」というコメントまであったのだった(確かにアールはしっかりしないけど憎めない底抜けの好人物であったが、気の強い役の多い小宮女史がそこまで惚れこまれたなんて?←失礼)。今にしてエピソードガイドをみると、マイケル・ドーン、ロバート・ピカルド、ジェーソン・アレグザンダー、ジョン・グローヴァー、チャールズ・キンブローからクリス・メローニまで、錚々たる!ゲスト出演も興味をひくではないか(声だけど)。ぜひ、専門局でも放送されるべきだと思います(ディズニーchで03年11月から放送するようです)。
コメディー 91〜94 65 NHK教育 あり
Bull
ブル
ウォール街の若いトレーダーたちが主役のアンサンブルドラマシリーズ。放送当時のCNNのショウビズトゥデイのリポートによれば、「Law & Order」の製作者が10年ほど前から構想してやっとシリーズ化が実現したと話題だったが、アメリカでは残念ながら打ち切りとなり、最後の数本はお蔵入りになっているが、エピソードガイドによればイギリス、Garotoさん情報では南米でも最後まで放送されたそうだ。最近、打ち切り作品の放送に力を入れていると一部で期待の朝日放送(おいおい)で03年2月から放送されたが、吹き替え版はオールスターキャストなので主人公達もいっそう魅力的で、当時は好景気だったアメリカの株取引の一面がとても勉強になったのだった。が、やっぱりなんで打ち切りになったかと考えずにはいられない。結局、大富豪のスノッブな方々が意味不明の行動したり、まだ若いやつらが机の上で毎週数十、数百万ドルの株取引や企業買収を平然とやっているのが、意外と堅実なアメリカの一般市民には受け入れ難かったのではないかと想像している、それとレギュラー以外に登場する女性のほとんどがいらいらするようなわがまま女だったのも・・・?とにかく最後はぼんやりとしたクリフハンギングで最終回になっているが、とても興味深い世界だし、主役、ゲストともにTVシリーズファンにはお馴染みの方々が続々登場しているので、地方ローカルだけではもったいない、専門局でも放送されるべきでしょう。05年8月からスーパーchで放送ですと。
ドラマ 00〜01 22 朝日放送 あり、東北新社


3、地上波、WOWOWでの打ち切り後、専門局でその後が放送されたシリーズ
(ほんとうの最終回までとは限りませんが・・・)
カテゴリー アメリカでの放送年 アメリカでの製作本数 初放送局 日本語版クレジット
継続局
Dynasty
ダイナスティー
アメリカでは80年代、たしか「ダラス」の後発番組でライバルだったプライムタイムソープオペラ。89年頃NHKBSの試験放送では、日本語吹き替え版で5、6年目くらいを放送していたが、数年後にNHK総合で最初から放送したのに、3、4年目のクリステルとアレクシスが山小屋の火事で!?というソープオペラ特有のクリフハンギングで「最終回」としてしまい、抗議が殺到したそうで、珍しく一般週刊誌の記事に取り上げられる大騒動になったのだった(記事にあった「こんなドラマはイライラするだけなので、どこで終わっても同じです」というNHK担当者のコメントが本当ならば、自局の放送作品と視聴者を尊重する姿勢がまったく感じられないと愕然としたものです)。この記事には載っていなかったが、総合テレビの「最終回」の2年後くらいまで日本語版がきちんと作られているのに途中で打ち切るなどもってのほか、日本語版スタッフに対しても失礼だと思う。その後、FOX開局時から字幕でエンドレスにベルトアワーで放送していたはず。尚、これもシリーズ最後は打ち切りのようだったので、締めくくりのためにリユニオンTVMが作られたが、日本ではスターch→スーパーchで放送された。
ソープオペラ 81〜89 219+TVM2(91) NHKBS 不明
FOX
Melrose Place
メルローズプレイス
若向きのソープオペラ。やはりテレビ情報誌などで大きく記事になっていたが、他に取り上げるべき作品が放送されているのになんで?という気持ちが強く、見ていない。尚、WOWOWでの放送時と違い、このシリーズもFOXで続きが放送されても前のように大きく記事にならなかったような気がする・・・(良い作品だから大きく取り上げるのなら、どこで放送されても関係ないはずでは?)。
ソープオペラ 92〜99 227 WOWOW 不明
FOX
Family Ties
ファミリータイズ
タレント吹き替え版で1、2年分だけ地上波で放送され、その後そこまでが専門局で何度も再放送されていたが、「スピンシティー」のお蔭だろうか、アメリカで終了後10年以上経ったのにもかかわらず、未放送分に新たに吹き替え版が作られて最終回まで放送されたという、未放送待望派!にとっては、期待の星的シリーズではある。が、TVMは放送されたのだろうか・・・?また10年経てば、誰が考えても世代が変わっているのに、専門局で何度も再放送する前に未放送分の日本語版製作が検討されなかったのか?疑問が増えるばかりである・・・。
コメディー 82〜89 180+TVM4
(85)
テレビ東京 あり?
スーパーch
McGyver
マクガイバー
ヘンリー・ウィンクラー製作、リチャード・ディーン・アンダーソン主演。最後の最後にファーストネームがわかったがずっとマクガイバーで通した主人公。フェニックス財団で色々な活動をしている体育会系一筋のアクションもののようだが、確か化学方面の博士号か修士号を持っているということもあり、知的に身近なものを工夫して爆発物や武器を作って悪者退治する意外さに加えて、銃を毛嫌いしていたので有名だった。尚、数年前だったか、ウィンクラーが「ラリー・キング」に出演して、「ボクがリッキー・ディーンみたいにいい男だったら、マクガイバーを演じたんだけど・・・」と言ったことがあるが、製作だけでよかったと思う(失礼)。最後の方にマクガイバーの祖父の遺言執行人役かなにかでちらっと出演してたけど・・・。アメリカでは03年秋のシーズンから彼の甥が主人公の「ヤングマクガイバー」が放送開始するそうだが、彼ははやく両親をなくした一人っ子だったはず・・・。
アクション 85〜92 139+2TVM
(94)
地方ローカル? 不明
スーパーch
Party of Five
サンフランシスコの空の下
初回だけでまったく見ていないんですが、両親の交通事故後の5人の子供たちの物語。ゲイ役の俳優がプライベートでもカミングアウトしたとか、F&Fでお馴染みのMANCOWが出演したとか、主役以外の話題も多い。若向きのソープオペラか青春ものに分類されると思う、CSN1では字幕で続きが放送された。
ドラマ 94〜00 142+Special WOWOW 不明
CSN1
Chicago Hope
シカゴホープ
おそらくテレビ朝日では「ER」人気に便乗して放送されたのだろうが、なぜか日本語版関係者の方は、デビッドE・ケリー作品でアメリカでは10時から放送された大人向きの内容、しかもシリーズの連続性重視で毎回見ていないとストーリーがわからなくなるという基本をご存じなかったらしく、夜の8時台に放送されるわ、ブラックユーモアも効いた癖のある登場人物なのに、吹き替えにタレント起用されるわ、ヒューマンドラマに仕立て上げられるわ、毎回おどろおどろしい日本題名が付くわ、散々なことになっていた。編集もかなりされていたと一般誌の記事でみたが、エピソード飛ばしの挙げ句に打ち切られてしまい、悲鳴を上げそうになった作品(最後のイメージソングもぞっとしなかった)。あろうことか、番組のテーマの映像もオリジナルと違い「ヒューマンドラマ」的に作りかえられていたのだった(こういうとき、日本語版製作会社の方も、こんな編集で放送すれば自社の信用が失われると阻止していただけないのでしょうか?)。FOXでは字幕で放送されたが、最初なかなかあの悪夢の印象が消えなかったくらいだ。確かにFOXでの放送はありがたいが、正直言ってあのCMでは作品の本質を把握していないようで、最後まで放送されるのかいまだにわからないのではないかと悲しい・・・。尚、03年5月から東京ローカルで4年目から吹き替えで放送されているらしい、ややこし〜シリーズだ(吹き替えで最後まで放送されるんだろうか・・?)。03年11月からやっと最終シーズンが放送されるようです。
ドラマ 94〜00 141 テレビ朝日 あり
ムービーテレビジョン
FOX なし
MASH
吹き替え版は2年分製作され、声優キャストも交代されていたと記憶している。このシリーズが日本でちゃんと紹介されていないためにアラン・アルダが無名のまま、「ER」に彼が出演したときも、「MASH」のホークアイ・ピアースを彷彿させる役だと説明されなかったもんね(デビッド・オグデン・スティアーズ、マイク・ファレルも知られていないなんて・・)。またFOXでエンドレス状態で放送されていたとき、そういえば、1話抜け、そこだけ数年後のエピソードと差しかえられていたことがある。でたらめ字幕、順番違い、最終回なしに間違いCMでは、歴史に残る名作だとわかれという方が到底無理、本当に残念です(失礼)。
コメディー 72〜83 255+最終回 関西テレビ? 不明
FOX なし
The X files
Xファイル
テレビ朝日で夜8時台にタレント吹き替え版で放送後、FOXで後を引き継いだのだが、タレント吹き替えで(コニシキと女性タレントという、史上最悪のものだった由)宣伝し、ファンの怒りを買ったというのは、皮肉なことであった(その後は声優諸氏による吹き替えらしい)。個人的な感想だが、「ER」の影響で、スカリー捜査官が「私は医者よ」といってもそうは見えなかったし、一時、彼女がFBIの検屍官をしていたエピソードをみたときも「病理学も勉強した」という一言がなかったこと(解剖の手際もそれらしく見えんかった)、いくら資格があっても捜査官としてFBIに入ったのだろうしと考えると、思わずリ引いてしまった。もちろんタレント吹き替えにも違和感があったのに、やはり、あちこちのテレビ情報誌、映画雑誌にほぼ同じようなあらすじ紹介記事がじゃんじゃん載っていたことも、それほどの作品かなあと疑問が噴出し、リタイアさせていただいた。尚、FOXでの放送後はやはりテレビ朝日放送時どころかほとんど記事が載らないところはやっぱり謎である…(苦笑)。
SF 93〜02 202 テレビ朝日 あり
FOX 不明
Dark Angel
ダークエンジェル
夜8時台に放送され、数話で最終回とされた作品。すぐにレンタルビデオになり、数ヶ月後にAXNで一挙放送された。また毎週字幕と吹き替え版で放送されているらしい。
SF 00〜02 42 テレビ朝日 不明
AXN 不明
Sue Thomas, F.B.EYE
F.B.EYE〜
相棒犬リーと女性捜査官スーの感動!事件簿
アメリカでの放送開始数ヶ月後というはやさの日本登場だったが、それにしてはネットの海外在住ファンの話題にもならず、アメリカのテレビ関係の記事でも見た覚えがなかった作品。テレビ朝日系で夜8時台に放送され、数話で最終回とされた。実在の聴力障害のあるFBI捜査官?(バッジを持っていたかな?)の話で、内容は子ども向き。主演女優が来日したり、宣伝には力を入れたようだが、肝心のシリーズの日本語版たるや、吹き替え陣はオールスターキャストでも、原題が日本語題のために消され、テーマソングの後のゲスト出演者、製作スタッフ名がカットされ、代わりにひどい編集の同じハイライトシーンが何度も出てくるので混乱してストーリーもわからなくなるというすさまじい出来になっていた(こうなると、吹き替えにタレント起用されていないのが不思議なくらい?←失礼)。どのような分野でも固定ファンに受け入れられることを考えずに初心者ファンを呼び込むのは無理なはずなのに、日本題ひとつとっても(聴導犬の名前はリーヴァイだ)、TVシリーズファン無視は歴然だということに呆れてしまった。また、「ダークエンジェル」と同じく数話で打ち切り後、すぐにレンタルビデオになったのも、宣伝のために放送されていた?と噂になったくらいで、それが事実ならば本末転倒だと思った。結局、一部地域の深夜枠でばたばた残り数話が放送され、数ヶ月後の03年5月から字幕と吹き替え版でCSN1で放送されているが、見たことのないシーンも多く(つまり編集された部分が復活)無理のないわかりやすいストーリー展開で、ハンディキャップのための読唇術が他にない特技となり、じつに前向きで明るい彼女は友達にも恵まれという微笑ましいドラマ、まったく別のシリーズのようだった。彼女がリーヴァイに語る形式で登場する聴力障害になった少女時代の体験ほど重要なシーンはないのに、編集カットされる理由がどこにあるのか知りたい。日本語版製作会社かCSN1かは知らないが、テレビ朝日版をそのまま放送するべきではないと判断された方がいらっしゃるならば、製作現場でも、これでは会社の信用が落ちるし作品が損なわれると、エキスパートとして現場で阻止していただけないのだろうか?また、テレビ朝日側も「シカゴホープ」「Xファイル」「ダークエンジェル」とこのシリーズ(タレント吹き替えでないのは進歩には間違いないが)、もっと日本語版製作の事情通の方を尊重して任せるということが出来ないのだろうか?(こればっかり)
正直に言わせてもらえば、これをきっかけにオリジナルを尊重しない日本語版防止のためにも、日本語版製作に客観的な評価がされる機関を設けることが検討されてしかるべきだし、評論不在だからこそ固定ファンを尊重した放送がされるべき、ファンを無視していったい誰に向かって放送するのかと言いたい。尚、アメリカでは22話製作されたものの17話だけしか放送されなかったが、来シーズンに残りが放送され、なんと、その後も継続中らしい(ということは、失踪中のシリーズにに入るわね)。04年9月からムービープラス(CSN1)で2シーズン目が放送開始され、続いて3シーズン目最終回まで放送された。なんとアメリカとほぼ同時期であったようで、やれば出来るんだなというところを見せてもらったような気がする・・・。
ドラマ 02~05
57 テレビ朝日 あり
CSN1 あり、東北新社
Dallas
ダラス
アメリカでは「プライムタイムソープ」と分類されている。その昔、悪役の主人公が撃たれたが、次のシーズンが俳優組合のストで開始が遅れたため、真犯人は?彼の生死は?とかなり話題になったという話があり、日本でもゴールデンタイムにタレント吹き替えの鳴り物入りで放送してみたものの、一般受けせず打ち切られたという作品。大変な長寿番組だったが、91年にアメリカで終了したとき、TIME誌の記事には「まだやってたの?」と・・(苦笑)。
それが20年以上のブランクの後、なぜかスーパーchで新しく吹き替え版を作って最後まで放送すると早々と宣言して続きを放送している(開局10周年記念だったような?)。良い傾向には違いないだろうが、他にも見るべき作品が多く未完成のままだし、放送中の他のシリーズについても最後まで放送すると明言すべきじゃないのか、それに、何年目かに主人公のひとりボビー・ユーイングを事故死させて話は続いたが、彼抜きでは評判が悪かったらしく、あろうことか1年ほど後に彼が登場、「今までのことはすべて夢だった」という、今では誰でも知っている都合のよい話にこじつけた単なるソープオペラなのに「大河ドラマ」と宣伝して特別扱いするほどではないのでは・・・?
ソープオペラ 78〜91 357+
TVM2(96.98)
テレビ朝日? 不明
スーパーchで放送中 不明



4、専門局で先行放送され、最終回まで放送されたシリーズ
カテゴリー アメリカでの放送年 アメリカでの製作本数 初放送局 日本語版クレジット
Homicide Life on the Street
ホミサイド
バリー・レビンソン&トム・フォンタナ製作、「NYPDブルー」「LAW & Order」と並んで、90年代の三大刑事ものシリーズのひとつとされる。結局は本物の最終回のTVMまで放送されたのだが、やはり途中休み期間が設けられた(なぜインターバルがあるのか、視聴者に説明があってしかるべきだと思う)。これは犯罪推理や勧善懲悪がメインというわけではなく、ボルチモア色や刑事達の言動を楽しむシリーズだが、日本語版も登場人物達の個性豊かさがしっかりと表現され、安心してみていられるシリーズになっていたのだった。が、余計なことだけど、英語ではホムサイドと聞こえるんですよね。
ドラマ 93〜99 122+TVM(00) スーパーch なし、東北新社
Civil Wars
男の証言、女の証言
スティーブン・ボチコー製作の弁護士もの、字幕で放送。マリエル・ヘミングウェイのテレビにしては大胆なヌードが話題になった作品。このシリーズ終了後、レギュラーの一部のアラン・ローゼンバーグとデビ・メザールが「LA LAW」8シーズンに、このシリーズのイーライとデニースがLAに移って来たという設定で、脚本、製作者のウィリアム・フィンケルシュタインと共に加わったことでも有名。イーライは「LA LAW」スチュワートのいとこになっていた。最近よくデビッドE・ケリーがやっているが、この頃は珍しかったのではと思う。
ドラマ 91〜93 36 FOX なし
Star Trek Voyager
ヴォイジャー
新世代のスタートレック第3のシリーズ、史上初の女性艦長の誕生で話題になったが、実際、ジェインウエイ艦長(ケイト・マルグリュー)は、落ち着いて頼りがいのある上司という感じ、無理なくリーダーシップを発揮されていた。吹き替え版もレギュラーはもちろんのこと、35周年記念かなにかのゲスト、スールー(カトウ)艦長がオリジナルのひとり納谷六郎氏だったり(「バルカン人にユーモアがわからないとは言わせないよ、私はちゃんと知ってるんだ」というセリフが忘れられない)、それに「サイフェンルド」のジョージことジェーソン・アレグザンダーのゲスト時の吹き替えも、期待通りシスコ艦長でもあるジョージ役の玄田哲章氏であったなど、心憎いまでにつぼを押えてあったのに感激した。これもスーパーchでは日本語版クレジットがなかったが、今後の再放送では付け加えられるべきだと思う。あちこちで書いたことですが、だいぶ前、「Star Trek」30周年記念(たぶん)で歴代4人のキャプテンがTV Guide誌の表紙を飾ったというニュースを伝えた、当時のCNNのアンカーマン、バーナード・ショーの顔色が変わったのをみたことがあります。その後、USA TODAY紙でカーク、ピカード、シスコ、ジェインウェイ、4人揃った写真をみて、まさに人種と性別を超えた未来のあるべき姿の体現だと感動したと同時に、このことがニュースで取り上げられ、有名アンカーがたかがテレビのSFシリーズとは思っていないこともじつに嬉しい驚きでありました。
SF 95〜01 172 スーパーch なし
Higher Ground
マウンテン・ウォーズ、ホライズン高校物語
「スターウォーズ」の主役に抜擢された俳優が出演しているので急遽放送されたらしい青春もので、アメリカでは打ち切りになった作品。が、実際は主役のJoe Lando目当てのファンが多かったのに、声優さんが前とは違うのでがっかりされたそうだ(ケースバイケースでしょうが、ロングランシリーズのレギュラーだった方は、次回作のシリーズレギュラーはもちろん、他シリーズのゲスト出演も同じ声優さんで、というファンの期待も考慮されるべきなので、その実現の為には日本版IMDbのようなものが必要だと思います)。全体的にも正直言って珍しくよくない吹き替え版で、ネットでも評判悪かったですよ。個人的感想ですが、今まで見たTVシリーズはストーリーや会話が吟味され納得のいくものがほとんどで、たとえ平凡なドラマでも日本語版の声優諸氏の演技のうまさでカバーされた作品が少なくなかったにもかかわらず、このシリーズはソープオペラの如くイライラさせられた納得のいかないストーリー展開のうえに、翻訳、吹き替えもしっくりこない感じで、二重の意味で裏切られた感じを持った。TVシリーズと映画の違いは脚本がしっかりしていること、のはずなのに、こんなひどい出来のもあるのかと思ったほど。しかしスーパーchの解説では「アンサンブル」、「吹き替えもアンサンブルで〜」と言われていたのには、心底、仰天した(アンサンブルシリーズについては、American Tvseriesをお読みになってね)。言うまでもないことですが、この作品はアンサンブルシリーズではないです。成功作品しか放送してはいけないとは思わないけど、専門局での秀作と失敗作の見極めは大事だし、日本語版製作も客観的な評価が絶対に必要、優秀な人材が認められるようにならないと、今後収拾がつかなくなるのではないかと思います。
ドラマ 00 22 スーパーch あり
Snoops
スヌープス
デビッドE・ケリー製作シリーズの初失敗作、字幕で放送。私立探偵もので、盗聴などの小道具に凝り、アメリカではそれなりに話題にはなっていたが、最初からあぶないと思われていたらしく、テレビ局側もフルシーズン一挙にではなく、だんだん本数のオーダーを増やしたが、結局は打ち切りだった。 
ドラマ 99 13 FOX     なし

5、クロスオーバーが前後編とも放送されたシリーズ
ピケットフェンスとシカゴホープ
デビッドE・ケリー製作のシリーズ、ピケットフェンスは3年目、シカゴホープは1年目の92年のシーズン中に、最高裁での審議法廷を控えたワンバウ弁護士が急に倒れ、専門病院で検査してもらいましょうと、Dr.ジル・ブロックが有無を言わさずに連れて行ったのが、シカゴホープ病院(場所的にもウィスコンシン州ローマから近隣の大都市シカゴは無理がない)。そして心臓外科専門医のガイガーの患者さん無視の診療態度にジルが激怒という、これはもちろんケリー作のキャラクター同士の対決(エミー賞受賞俳優どうしの演技対決でもある)なのだが、典型的な専門医対家庭医の対決としても見物であった。これは前後編ではなく、後に病院を訴えた患者さんの弁護士としてワンバウだけが「シカゴホープ」に登場していた。言うまでもないが、「シカゴホープ」編のワンバウの声優さんは「ピケットフェンス」の辻親八氏ではなく、同じ日本語版製作会社なのになんで?と死ぬほど落胆したのだった(失礼)。
ボストン・パブリックとザ・プラクティス
アメリカでは00年シーズンの2月のSweep時放送。ウィンスロー高校教諭が同僚の教師と生徒との関係を知りながら上司への報告を怠ったと解雇され、旧友のエレノアに弁護を依頼した(どういう知り合いか説明なしだった)。こういってはなにだが、「ザ・プラクティス」のキャラクター達の存在感にくらべ、「ボストンパブリック」陣は位負けしていた感があった。ハーヴィー先生の「私のいとこもウィスコンシン州の田舎街で弁護士をしていて、連邦最高裁の法廷審議に出たこともある〜」というセリフがあればいいのにと、ちょっと残念だった。03年5月、FOXで「ボストンパブリック」初放送に合わせて「ザ・プラクティス」の前編と「ボストンパブリック」後編が続けて放送された。これはもちろん日本でのTVシリーズ放映史上初、歴史的快挙であったと思う。
アリー・マクビールとザ・プラクティス
ケイジ&フィッシュ事務所が殺人事件を扱うことになリ、刑事訴訟ならあの事務所と共同弁護をすることになったのが、ボビー・ドネルの事務所だった(同じボストンなので無理がない)。おちゃらけ「アリー」の弁護士達とドネル事務所のシリアスな面々を同じ画面でみると、同じ製作者の弁護士シリーズなのこうも違うのかと・・。尚、もちろんこれは別々に放送されたが、前編「アリー〜」が何も説明なしだったのに対して、後編の「ザ・プラクティス」はきちんと説明が入り、声優さん吹き替えのアリーたちもまともに見えたとお友達のA・Yamasakiさんが感心しておられたのだった(お元気でいらっしゃるかしら?)。蛇足だが、同じ日本語版製作会社でもこうも違うのかと・・(失礼)。
ERとサードウォッチ
シカゴカウンティー病院のDr.スーザン・ルイスが、姪のリトルスージーからの電話で姉のクロエがニューヨークで行方不明だとわかり、警察に捜査を依頼したが、どうも警察は当てにできんと自らニューヨークに飛んでいき、15分署の管轄だったのでヨーカスとボスココンビに助けられるという話。が、WOWOWでの後編の「サードウォッチ」の方が先に放送されてしまったのだった。吹き替えキャストも両方同じ声優諸氏だったし、両方放送されただけでもよしとせねばとは思うが、それにしても事情を知らない視聴者のために「ER」の最後でお断りくらい出すべきだったのではないだろうか。



6、WOWOWでパイロット版またはリユニオンTVMだけが放送されたシリーズ
カテゴリー アメリカでの
放送年
アメリカでの
製作本数
日本語版
クレジット
ロックフォードの事件メモ アクション 94〜99 あり シリーズ終了後のリユニオン版撮影風景をCNNのショウビズリポートでみたが、主役だけでなく脇役にもインタビューしていたので、このシリーズがロングランでみんなに認められたものだとわかったのだった。WOWOWでは3本ほどが放送されたと思う。たしかシリーズと同じ声優諸氏の吹き替え版という、当たり前のようでなかなか出来ないことが実現したのだった。9本とも放送していただきたいものである(シリーズもだが)。それにWOWOWではリユニオン、パイロット版にかぎって2ヶ国語でなく、字幕の放送もないのは何とかしてほしい。
ジェシカおばさんの事件簿 ドラマ 97,00
01,03
4〜 あり シリーズ終了後、TVMとなって時々製作されている。03年5月以外の3本が放送された。ジェシカおばさん役の京田尚子氏の吹き替えはまったく違和感なく、さすがプロ(「恐竜家族」のお姑さんの印象が強かったが・・)。最後まで放送されていないので様子がわからないが、シリーズでは自転車に乗り、古い手動タイプライターを愛用されていたジェシカおばさんが、TVMの1話でノートパソコンを使って執筆されていたのはショックだった・・・。これも2ヶ国語でお願いしたいものです。
マクガイバー アクション 94 字幕 シリーズ終了2年後に作られ、宣伝で彼がCNNのショウビズに出演したのをみたことがある。TVMは字幕で2本とも放送されたが、たしかテーマ曲がなかったのとピーター・ソーントンが出演しなかったのがちょっと残念であった。正直言ってマクガイバー役もそろそろ難しいなあという感じの彼だったが、タイミングよく「スターゲイトSG−1」で大人の役に移行してよかった(失礼)。
爆発デューク アクション 97,00 字幕 00年製作の1本だけが字幕で放送された。昔はお気楽なチンピラふたり、現在はブロードウェイでミュージカルに出演の方と、「スモールビル」で未来のスーパーマンを育てる父親(農家なので密造酒も作っていればいいのに←失礼)、ふたりとも立派な大人に成長されている。
プリテンダー アクション 01 字幕 録画したものの、まだ観ていないので申し訳ないです・・・。
LAW & ORDER ドラマ 1998 字幕 (はっきりわからないが)何かあってスタッテン島に転属させられたマイク・ローガン刑事(クリス・ノース)が、NY本土への再起をかけてマフィア絡みの殺人事件に取り組むという、シリーズ降板後の彼が主役のTVMなので、本物の「L&O」の出演者はちらっと登場するだけであった。
Witchbraid
ウィッチブレイド
SF 01〜02 23
+Pilot
字幕 パイロット版だけが字幕で放送された。ヤンシー・バトラー主演、ジャンヌ・ダルクなど、歴史上の女性の勇者!が使ったとされるウィッチブレイドをニューヨークの女刑事が・・・、という話だったと思う・・・。
Mary & Rohda ドラマ 2000 字幕 「メアリー・タイラー・ムーアショー」のスピンオフで人気があった「ローダ」、日本未放送(たぶん)なのに、リユニオン版だけが放送された。確かにアメリカでは話題になっていたが・・・?
Monk
Mr.モンク
ドラマ 02〜 13+ あり
パイロット版だけ吹き替えで放送された。事件がらみで夫人を失ったショックから、神経過敏症、強迫神経症などがますますひどくなり(あの調子ならもとからそういう徴候があったはず、急に発病したはずはないでしょう)、休職中の刑事が看護師の付き添いで現場復帰を目指して事件の捜査に協力、「現代のシャーロック・ホームズ」といわれ、アメリカでの評価も高いシリーズ。
濃い系のモンクさん、犯罪推理などはかなり有能な反面、子供のように潔癖で細かいことにこだわるのに、犯人追跡などでゴミ箱の山や下水道の汚水に直面するなど、彼にとっては究極の挑戦に、ギリギリの線で笑わせるところが「Mr.ビーン」風でじつにおもしろかったので、ぜひシリーズも放送してほしいものです。やっぱり2ヶ国語放送が必要だと思います。モンク役のトニー・シャローブは、この役でゴールデングローブ賞とエミー賞のコメディー部門主演男優賞を受賞した。
04年年3月末からNHK−BS2で放送開始され。05年3月から続きが放送されている。


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