RMS−099 V2 仮称"γ"ガンダム

 俗に「リック・ディアス」と呼ばれるMSの試作2号機がこの機体である。
 通説では、反地球連邦組織(A.E.U.G.)のブレックス.フォーラ准将が、新合金『ガンダリウムγ』を使用した初の機体ということで
「γガンダム」の機体名称を考えていたが、技術提供に多大なる貢献をしたクワトロ・バジーナ大尉ことシャアの提言により
「リック・ディアス」となった。ブレックス准将の支援者に対するリップサービスと今日では解釈されている。
(一説ではMSに関しては知識の乏しい上層部の理解を得るための方便ともされているが、新型MSのあまりにもガンダムとかけ離れたデザインを見たシャアが見るに見かねて変えさせたとも言われる。)

 しかし、戦後明らかになったアナハイム・エレクトロニクスの記録によるとブレックス准将の発言はあながち誤りではなかったことが判明した。
 ブレックス准将が見たのはRMS−099の試作2号機であり、生産型ではなかったのである。
この機体はガンダムタイプのデュアルアイタイプの頭部を持ち、胸部にはダクトを持ち背部にアクティブマウントのバインダーを持つ高機動型のテストタイプであった。
 新型MS開発に指導部の一部が難色を示し予算を承認しなかったので開発ペースは遅れがちであった。大きなビジネスチャンスと踏んだAE側は試作2号機の外装を急遽ガンダム風に変更した機体を使い、居並ぶ首脳陣の前で派手なデモンストレーションを行ったのである。(塗装までご丁寧にトリコロール風になっていたとのことである)その高性能に驚いた指導部は慌てて予算を承認し、本格的な量産が開始されたのである。
 大いに感激したブレックス准将が発したセリフが「γガンダム」なのである。
 このままいけばγガンダムとして生産された訳だが、新型MS開発に多大なる貢献をしたクワトロ・バジーナ大尉はこれを潔しとはしなかった。心情的にかつての仇敵であったガンダムを模したMSに搭乗するのが我慢ならなかったとも言われる。
 そこでクワトロ大尉はガンダリウムγに関する技術協力の功績をもって機体の名称変更と各部の改修を要求、MSに関しては門外漢であったブレックス准将はこれを了承し、晴れてリック・ディアスと命名され一年戦争の名機であったドムにより近づいたシルエットをもつMSとして配備されていくのである。

 リック・ディアスの試作機は以下のとおり。(試作機:3機、増加試作機5機)。
    RMS−099 V1 試作1号機。プロトタイプリックディアス。装甲材のテスト機
    RMS−099 V2 試作2号機。仮称γガンダム。デモ後背部バインダーをアクティブマウント方式に変更した高機動型。
    RMS−099 V3 試作3号機。頭部と胸部外装を量産型と同形式に変更。量産型原型機。
    RMS−099 V4 増加試作1号機。グライバインダー試験機。後にシュツルムディアスとして少数生産。
    RMS−099 V5 増加試作2号機。バックパックを通常型とし、頭部をドムタイプに変更したもの。事故により消失。
    RMS−099 V6 増加試作3号機。実質的な先行量産型。機体を赤く塗られ、クワトロ・バジーナ大尉専用機と言われる。
    RMS−099 V7〜V8 増加試作4・5号機。 量産型。グリーン・ノア強襲の際にアポリー・ロベルト両中尉搭乗機。

・γガンダムの特徴
  基本レイアウトは生産型と大差ないが、頭部・胸部・背部アクティブマウント(MOETANsystem)・武装が異なる。
1.頭部
  ガンダムと同様のデュアルアイタイプを採用。従来に比べ大型化している。
2.胸部
  既に連邦向けのハイザックに似た胸部ユニット。排気用ダクトがあるのが特徴。生産型では冷却ユニットの改良によりダクトは廃止された。
3.背部
  マルチクランクマウント及びビームピストルラックを廃止し、代わりに背負い式にアクティブマウント(MOETANsystem)が装備されブースターバインダーはその先端に装備される。これはUC0083に極秘裏に開発されていたRX-78 GP01Fbに装備されていたバックパックを簡略化したもので、空間戦闘における機動性が飛躍的にアップしている。連邦軍の正式な記録からは抹消されたGPシリーズだが、その技術が後のMS開発に生かされていた傍証になるだろう。それに伴い腰部のサブスラスターは上部に移動した。
ビームサーベルラックは可動式。
 左右2本のアームからなるアクティブマウントには大出力のスラスターが装備され、ブースターバインダーと併せるとその推力はMAに匹敵するものとなる。
 ブースターバインダーは先端部にビーム砲を装備し、主に艦船攻撃用の兵装である。特筆すべきは連邦軍が使用していたエネルギーパックを使用していること。標準化されたユニットを用いることによりコストの低減をはかったものと思われる。この事は後にガンダムMk.Uを奪取した際、ほとんど空白もなく使用できたのはγガンダムの試験運用により連邦軍規格のユニットの取り扱い及び部品供給に目処がついていた為だとも言われている。
4.その他
  武装はビームライフルを使用。GPシリーズで使用されたものの改良型。ただしエネルギーパックはビームピストルと同じものを使用。
  塗装はガンダムを模したものとなっているが、原色のトリコロールではなく、ライトグレイ系の塗料によるロービジ塗装となっている。(ただし、デモンストレーション時はガンダムと同様の塗装がされたと言われるが詳細は不明)

※上記設定はOCTPAQが勝手にでっち上げたものなので、あまり深く考えないように。