サッシ・窓枠の素材の種類と選び方

高断熱化が注目される中、断熱材だけでなくサッシにも注目が集まっています。現在の日本では、アルミサッシが最も普及していますが、アルミニウムの熱伝導性の良さからくる断熱性能の低さが大きなデメリットになっています。ガラスと共にガラスを受ける枠となるサッシも断熱性能の高さが求められます

住宅の平均熱貫流率の算出に用いる建材等の熱物性値等で用いる熱伝導率(W/m・K)の数値は、アルミニウム:210、鋼(鉄):55、ガラス:1、木材:0.12です。金属の鉄と比べてもアルミニウムが際立って熱伝導率が高いのが分かります。ちなみに、樹脂サッシで使われるプラスチック樹脂は塩化ビニル樹脂です。その塩化ビニル樹脂の熱伝導率は0.17で、アルミニウムと比べ1200倍も熱を通しにくい物です。木材は自然素材でもともと数値にむらがありますが、樹種でも数値が異なります。計算では便宜上0.12を利用しますが、杉:0.087、桧:0.095、ナラ・サクラ:0.19、といったデータもあります。柔らかい針葉樹は低く、硬い広葉樹は高くなります。

サッシの素材

サッシの素材の選び方

美観的にも性能的にも木のサッシが優れています。ヨーロッパ、中でも北欧では木製サッシが広く普及しています。ただ、ヨーロッパ特に北欧よりも日本はかなり南に位置し、温暖な上に多湿で木は腐りやすく耐久性が問題になります。また、木のサッシを造るには、木の状態を見抜く目と材の使い方に技術が必要でどうしても職人による手作業がでてきます。高価なものになりがちです。定期的なメンテナンスをきちんとできて導入コストも問題ないという方には、性能面も美観面も優れている木製サッシがお薦めです。

プラスチックサッシは原材料を管理すれば工場で安定した品質の製品を大量生産できます。現在のサッシの大手メーカーもアルミをプラスチック樹脂に置き換えるのは簡単です。大量生産によるコストダウンをしやすいのが樹脂サッシです。さらなる需要の増加と共に価格もこなれて安価になるのではないでしょうか。アルミサッシの次の世代に標準になるのは、樹脂サッシでしょう。

価格的に安価なものから、アルミサッシ<複合サッシ(樹脂+アルミ)<樹脂サッシ=複合サッシ(木+アルミ)<木製サッシの順でしょうか。コスト面では複合サッシが候補になりがちだと思います。ただ、純粋な樹脂サッシや木製サッシと比べると断熱性能が劣ります。東北地方や北海道ならこの点が中途半端になるので複合サッシではなく、純粋な樹脂か木にすべきです。温暖な6地域の兵庫を含む西日本では、複合サッシにしっかりとLow-Eのペアガラスをはめ込んでおけば、断熱性能はひとまず問題ないレベルと言えるでしょう。

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2019.01.21

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